【本日のお悩み】
先日、自動車の定期点検で車屋さんに行ったら、「車検証がないですよ」と言われました。
話を聞いていると、車検証を車に積んでいないと違反になるとのことだったのですが、どこで失くしたのかもわからず、家や車内を探してはみましたが見つかりませんでした。こういう時はどうしたらいいのでしょうか?
それは大変でしたね。
車検証は普段から触ったりするものではないので、当然ずっと車に積んだままだと思って確認もしていない人がほとんどだと思います。
車屋さんが言うように、車検証(正式には車検証及び検査標章)を車に積んでいないと違反になります。
なんの違反かというと、道路運送車両法第66条1項という法律で、「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない」と定められています。
これに違反した場合、50万円以下の罰金が科せられることになりますので、なかなか大変なことになってしまいます。
早急に違法状態を解消して、安心して車に乗れるようにしましょう!
今回の相談者さんが行なうべき手続きは、『検査証再交付申請』です!
検査証というのは車検証の正式名称なので、読んで字のごとく、車検証を再度交付してもらうための手続きになります。
どんな時に車検証の再交付をするのか?
どんな時に車検証の再交付申請をしなければならないのか?というと、以下の3パターンに分かれます。
・車検証を無くしてしまった場合(今回の相談者さんのパターンがこれですね)
・車検証を盗難されてしまった場合
・車検証が汚れてしまった場合
つまり、車検証は有効な物を常にその車に積んでおかなければならないという法令を守れない状況になっているならば、車検証を再発行して適法な状態にしましょうね!ということです。
検査証再交付に必要な書類とは?
車検証の再交付は比較的に簡単な手続きですので、自分で申請を行なう場合と、行政書士に依頼する場合に用意する書類をそれぞれ挙げておきます。
車検証の再交付を受ける際には、使用の本拠の位置を管轄する陸運局で申請を行なうことになります。
要は、神戸ナンバーの車検証を無くしてしまった場合は、その管轄陸運局である神戸陸運局で申請、大阪ナンバーの車検証を無くしてしまった場合は、その管轄陸運局である寝屋川陸運局で申請するといった具合です。
【自分で検査証再交付を行なう場合】
所有者と使用者が異なる場合、使用者が手続きを行なうことになりますので、所有者に関する書類は不要です。
ですので、所有者と使用者が同一の場合においても必要な書類は変わりません。
1、車検証(汚れてしまったものが手元にある場合)
2、本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート等氏名及び住所が確認できるもの)
3、認印
4、理由書 ※車検証を紛失・盗難により返納できない場合は必要
5、手数料納付書
6、OCR申請書(第3号様式)
1の車検証ですが、紛失の場合は手元にありませんのでもちろん不要です。
2の本人確認書類は、車検証を交付される際に本人確認を行ないますので、その時に提示します。
4の理由書は、各運輸局のホームページからダウンロードすることができます。
近畿運輸局 各種申請書式集⇒https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000228510.pdf
5・6については、陸運局等の各窓口に備付けの用紙がありますのでそちらで取得してください。
【行政書士に依頼する場合】
1、現在の車検証(汚れてしまったものが手元にある場合)
2、委任状(認印の押印が必要)
3、理由書 ※車検証を紛失・盗難により返納できない場合は必要
(4)手数料納付書
(5)OCR申請書(第3号様式)
行政書士へ依頼する場合は代理人申請となるので、委任状が必要になります。
(4)・(5)については、依頼を受けた行政書士が作成しますので準備は不要です。
検査証再交付の手続きの流れ
流れを説明するほどの工程は質はこの申請にはありません。
添付書類を準備し、申請書類を作成し、管轄陸運局の窓口にて不備の無いように申請を行ない、無事に交付されればそれで完了です。
ナンバープレートの変更もありませんので当該自動車を陸運局に持ち込む必要もありませんし、車検証の交付を受けた後に行なう作業はありません。
車検証を受け取ったら、その段階で完了です。
書類の作成方法等につきましては、こちらの動画でも解説しておりますのでこちらをご参照ください。
とくとめ行政書士ch ⇒ https://youtu.be/544crl5zSVI
いかがでしょうか?案外自分でも申請できそうだなぁという気がしてきませんか?
そこまで難しいものでもないので今回の相談者さんのように、車検証を失くしてしまったことに気が付いた時は面倒がって違法な状況を続けたりせずに、サクっと手続して安心して車に乗れるようにしておきましょう。