注目キーワード

自動車の移転登録について

自動車の登録に関する知識などない方が、必要に駆られてやむにやまれず、手続きをしなければならなくなった時の困ったを解決するページの『移転登録編』です。

わかりやすさを優先するためにあえて専門家の使う用語の意味とは違う、一般的な言い回しで記事を書いてあります。

これから専門家となる予定の新人行政書士さんは間違って覚えては大変なので読まないようにしてくださいw

自動車の登録内容の変更については正式に分類すると、『移転登録』『変更登録』『番号変更』の3つに分類されます。

車検証の記載内容を変更するための登録という意味合いでは同じなのですが、変更する項目によって『移転登録』なのか『変更登録』なのか『番号変更』なのかに分かれます。

変更登録については、こちらの記事をご参照ください⇒『 変更登録 』

番号変更については、こちらの記事をご参照ください⇒『 番号変更 』

どんな時に移転登録をするのか?

移転登録の代表的なものは、いわゆる名義変更と言われている手続きです。

車の所有者が、現在登録されている人から他の人に変わる時に移転登録を行ないます。

(使用者だけが変わる時に行なう手続きは変更登録です。)

例えば親が自分の車を譲ってくれるとなった場合、今その車の車検証を確認すると、所有者欄にはその親の名前が登録されています。

この所有者欄に記載されている親の名前を自分の名前に書き換えるという手続きが移転登録です。

金銭が発生しているかどうかでどちらの手続きになるかが変わったりはしないので、譲り受ける場合だけでなく、友人が所有している車を買い取ることになった場合等でも移転登録を行ないます。

間違えやすい移転登録と変更登録

よく間違えられるのですが、引っ越しに伴う手続きは移転登録ではなく、変更登録になります。

引っ越しのことを一般的には移転と言ったりするので、恐らくそれが原因で誤解をうけているものだと思います。

この『移転』というのは引っ越しという意味合いではなく、『所有権が移転する』ということだと覚えておくとわかりやすいかもしれません。

もう1つのよくある間違いとして多いのが、”所有者を変更するときが移転登録”とだけ覚えてしまうと、結婚によって所有者の姓が変わったり、会社の名称変更等で名前が変わったことを申請する場合も移転登録じゃないの?と思ってしまうようですが、こちらは変更登録です。

所有者欄を変更はしますが、この場合は所有者自身が変わったわけではないというところがキモになってきます。

例えば德留さやかが結婚をして田中さやかになったとしても、私が私であることには変わりがないので移転ではなく変更になるということです。

(根本的に德留は既婚者だから結婚できないだろ!という問題はおいておきましょうねw)

このように、移転登録と変更登録はとても間違えやすいので、自分が行ないたい手続きがどちらに移転登録と変更登録のどちらに該当するものなのか、しっかり確認してから準備を進めてくださいね。

移転登録をやってみよう!

まず一番最初にしないといけないことは、ナンバープレートの確認です。

今付いているナンバープレートは、前の使用者が申請した車庫証明に基づいて登録番号が記載されています。

移転登録前の車検証を発行した陸運局の管轄地域とは異なる地域にて車庫証明を用意した場合、ナンバープレートの変更が必然的に発生します。

たまたま移転登録前の車検証を発行した陸運局の管轄地域が同じだった場合は、ナンバープレートはそのままで移転登録をすることも可能です。

前の持ち主と同じままは嫌だという人はもちろんナンバープレートを変えることもできます。

例:ナンバー『なにわ 300 さ ○○-□□』の自動車を移転登録をする場合に、

  大阪市内で車庫証明を用意した時のナンバープレートの選択肢

  • 『なにわ 300 さ ○○-□□』をそのまま使用する
  • 『なにわ 3△△ ■ ●●-▲▲』のような一連番号を自動で割り振られる
  • 『なにわ 3△△ ■ 12-34』のような希望番号

自分で移転登録を行なう場合の必要書類!

1.現在の車検証
2.譲渡証明書(旧所有者の実印を押印したもの)
3.旧所有者の印鑑証明書(発行後3か月以内のものを用意)
4.旧所有者の委任状(実印を押印したもの)
5.新所有者の印鑑証明書(発行後3か月以内のものを用意)
6.新所有者の実印
7.車庫証明(警察署による証明された日から40日以内のもの)
8.希望番号申込分の受付番号 ※ナンバープレートの変更時、希望があれば必要
9.手数料納付書
10.OCR申請書(第1号様式)
11.自動車税申告書

3の印鑑証明書に記載されている現住所や氏名・名称が車検証の記載内容と変わっている場合は以下の書類が追加で必要になります。

・個人で住所が変わっている場合

 →変更内容の確認できる住民票等(発行後3か月以内のものを用意、マイナンバーの記載されていないもの)

※車検証に記載されている住所から現住所までの繋がりを示すために必要なので、住民票上の記載内容によっては住民票除票や戸籍の附票を追加する必要があります。   

・個人で苗字が変わっている場合

 →戸籍謄本等(発行後3か月以内のものを用意)

・法人で会社名や所在地が変更になっている場合

  →商業登記簿謄本等(発行後3か月以内のものを用意)

7の車庫証明は警察署にて取得します。

車庫証明の取得方法はこちらの記事をご参照ください⇒『 車庫証明 』

8の希望番号については、ナンバープレートの変更時に希望番号を申し込む場合にのみ必要となります。

番号変更が無い場合や希望番号ではない番号(一連番号と言います)での変更の際は不要です。

9・10・11については、陸運局等の窓口に備付けの用紙がありますのでそちらで取得してください。

書類の書き方については、動画にて解説をしていますのでこちらでご確認いただければわかりやすいと思います

ご覧になられた方は是非、いいねとチャンネル登録もお願いします!

行政書士に依頼する場合の必要書類

1.現在の車検証
2.譲渡証明書(旧所有者の実印を押印したもの)
3.旧所有者の印鑑証明書(発行後3か月以内のものを用意)
4.旧所有者の委任状(実印を押印したもの)
5.新所有者の印鑑証明書(発行後3か月以内のものを用意)
6.新所有者の委任状(実印を押印したもの)
7.車庫証明(警察署による証明された日から40日以内のもの)
8.希望番号申込分の受付番号 ※ナンバープレートの変更時、希望があれば必要
9.手数料納付書
10.OCR申請書(第1号様式)
11.自動車税申告書

基本的には自分で行なう際とほとんど変わりませんが、行政書士に依頼をする場合は代理人申請になりますので、委任状が必要となります。

9・10・11については、行政書士が作成する書類となりますので準備は不要です。

移転登録の手続きの流れ

ナンバープレートの変更を伴う登録の場合は、当該自動車を陸運局に持ち込む必要があります。

陸運局の駐車場にて旧ナンバープレート(現在車についているプレート)を取り外して指定の窓口に持って行き、プレートの返納をします。

前述の、同じナンバーのままで移転登録を行なう場合は、自動車の持ち込みは不要です。

プレートの返納をしてから移転登録申請を行ない、車検証の交付を受けます。

新しい車検証を持って、大阪であれば陸運局内にある府税事務所にて税申告書を提出します。

当該自動車の取得価額によっては、自動車税(環境性能割)が発生することがあります。

あたふたすることのないように、移転登録申請の手続きをする前に管轄の税事務所に問合せて確認をしておくとスムースです。

ちなみに自動車税(環境性能割)とは、旧自動車取得税のことです。

自動車取得税及び自動車の取得価額については、こちらの記事をご参照ください

https://tokutome.net/car01

その後、指定窓口にて新しいプレートを取得し、陸運局内でプレートの取付と封印を行なえば完了となります。

ナンバープレートの変更を伴わない移転登録の場合は車検証交付後、税事務所にて税申告書を提出し、自動車税(環境性能割)がかかる場合はその税額を納税すれば完了となります。

まとめ

移転登録とはいわゆる名義変更に伴う手続きのことではあるのですが、名義変更と一言で言っても実は色んなパターンがあります。

誰から誰に所有者を変えるのか?という状況に合わせて用意しなければならない添付書類も変わってきますので、この場合はどうなんだろう?と少しでも疑問に思うような状況なのであれば、管轄の陸運局か、自動車登録を専門としている行政書士に問合せをしてみてください。

事前にHPを見て申請に来たという方が、添付書類の不備によって登録できずに窓口で追い返されている人を本当によくお見掛けします。

添付書類が揃ってなかったとしても、本人が申請に行けば後日郵送とかなんとかその場でしてくれるなんてことは自動車の登録ではあり得ないので、何事も事前に確認するようにしていただければ間違いないと思います。

>皆さんの声をきかせてください!

皆さんの声をきかせてください!

くるまめでは、車の書類手続きに関することからどうでもいいことまでいろんな情報を発信していきます。
サイトに関するご意見ご感想等ございましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

※返信は原則しておりませんのであしからずご了承ください。